私が母のんのに教えてもらって読み
息子達の子育ての日々にとてもとても役立っている愛読書です。
☆たいていの親は、言葉がもつ破壊的な力に気付いていない
親たちは気づくと、自分が親から言われたことを子どもたちに言っている
多くの親は、自分達が吐くどんな言葉が子どもを傷つけるのか自覚していない
☆親はこどもたちとのかかわりで、特別なコミュニケーションのスキルを必要とする
こどもたちの日々の要求に応える能力を身につけるためには、
親だって愛と常識だけでなく特殊なスキルを学ぶ必要がある
☆ふるまいを批判するのではなく、気持ちをくむ言葉を身につけなければならない
それは大人が、客や見知らぬ人に対するときに使う言葉
人は理解されると、愛されていると感じる。
☆愛だけでは十分ではない。直感だけでも不十分である。よい親はスキルを必要とする。
これらは本書の はじめに で出てくる文の抜粋です。
そのスキルの身につけ方と活用の仕方を本文で教えてくれます。
以下は私の心に強く残った部分の抜粋です。
「子どもは、わたしたちを愛すると同時に恨んでいる。親や先生だけではなく、
自分に権威をふるうすべての人に二通りの感情を抱いているのだ。
大人は、同時に相反する感情を抱くことが人生ではよくある事実だということを、
なかなか受け入れられない。自分のなかにそうした葛藤があるのを好まないし、
子どもがそうした葛藤を抱くことに耐えられない。
人に対して相反する感情を抱くのは、本質的に間違っていると考える。
とくに家族に対してはそうだ。
わたしたちは、自分自身や子どもの中に相反する感情があることを受け入れるべきだ。
子どもは不要な葛藤を避けるために、そのような感情が正常で自然なものだと知る必要がある。
わたしたちはそのような感情を認め、口に出して言うことで、
子どもから罪の意識や不安を取り除けるのだ。
(中略)感情は非難も称賛もできないし、するべきでもない。
感情の評価や空想の検閲は、個人の自由と心の健康に害をもたらす」
「いいほめ方と悪いほめ方
ほめることは薬の投与と同じで、ルールや注意を必要とする。
最も重要なルールは、ほめる対象はこどもの努力や成果であって、
性格や人格ではないということだ。
あなたはすばらしい 心が広い 謙虚だ などと言われると人は当惑し、
ほめられたことの一部でも否定せずにはいられない気持ちになる。
自分自身に向かって、
私はすばらしい人間だ。善良で芯が強いし、心が広く、謙虚だ などと言える子はいないのだ。
ほとんどの人がそうであるように、子どもも評価されるのが好きではないのだ。
親が子どもの何を評価しているかを具体的に述べ、子どもがそれを聞いて、
肯定的な自己イメージを作り上げていくことが、心の健康を支える土台になっていく。
子どもは、わたしたちの言葉に応じて導き出した自分についての結論を、
あとで何度も心の中で繰り返す。
そして、心の中で繰り返される現実的で肯定的な見方が、自分自身や周囲の世界にたいする
肯定的な見方をはぐくんでいくのだ。」
実践のためにどういう会話をすればいいのか 具体的に例を出して本文中で教えてくれています。
これらのことは、
私の心の中でも子どもの頃からずっと起こってきていることだなぁと思いました。
さらに2つ抜粋します。
☆公平にではなく 独自に愛する
「わたしたちはすべての子どもを同等には愛さない。そうしているふりをする必要もない。
それぞれの子どもを独自に愛する。
公平さは子どもが親の不平等の例を見つけようと神経を張りめぐらせるようになる。
それぞれの子どもには、公平さや平等性ではなく、特別だという感覚をあたえよう。
子ども達の一人と何時間かでも一緒に過ごす時には、
全身全霊を傾けてその子とともにいてやろう。
まるで一人息子、一人娘であるかのように感じさせることが大切だ。
それぞれの子どもは、独自の存在として大切にされると、強くなれるのだ。」
これは私にとってとても大きなメッセージでした。
そしてそれ以来、息子達2人に公平であることをやめて
息子達を独自に愛するよう実践しています。
☆「子どもの話す真実は、必ずしも親の期待に沿うものとはかぎらない。
時に子どもは親の聞きたくない真実を告げることもある。
しかし、そうした真実をも受け止めてやれるだけの度量を親は持たなければならない。
そうした懐の深さを持っていれば、やがて、子ども達との間に信頼の土壌が生まれ、
子ども達は親が心配するようなことでも、正直に話すだろう。
さもないと、親が聞きたがっていることしか言わなくなるだろう。
不愉快な真実をつきつけられたとき、親がどう反応するかで、
信頼関係がつちかわれることもあれば、損なわれることもある。
以下のような親のコメントは役に立たない。
「なんてバカげた考えなの」(しりぞける)
「そのことについてはもう一言も聞きたくない!」(怒る)
「あなたはいつも早まって失敗するわね」(批判する)
「なんで自分がそんなに偉いと思えるの」(面目を失わせる)
かわりに、「認める」方法がある。
認めることは同意することではない。それは子どもの発言を真剣に受け止めることによって、
対話を開始させる礼儀正しいやり方なのである。
子どもが知覚したことを否定しない。子どもの感情に文句をつけない。
子どもの願望をしりぞけない。
子どもの好みをバカにしない。子どもの意見をけなさない。子どもの人格を傷つけない。
子どもの体験に議論を吹っかけない。
かわりに、それらを認めてやる」
この本は
子たちに対する親としてのスキルだけでなく、親も人としてのあり方を再確認し、
大人同士にも通じる対人関係のスキルを説いてくれている気がします。
本文ではもっともっといろんな場面設定がされていて こと細かに会話の例もあげられており、
はぁーなるほどー!っと とても分かりやすいです。
ただ 私が人としていたらず、
実際に実践するのは非常に難しいかもなぁ…と感じる部分もしばしば^^;
でも、全世界の人がこの本を読んで実践できたなら
きっとあらゆるいさかいごとは激減するんじゃないかなぁー